海茸(うみたけ)ってナンダ?粕漬け専門店が教えます!

海茸(うみたけ)は、ちょっと・・・いや、かなりグロテスクな形をしていますが、古くから「幻の珍味」として珍重されています。

海茸

ニオガイ科の二枚貝で貝殻から異様に太く長く伸びた水管がまるで茸の様に見えることから「海茸」と呼ばれています。また別名「象の鼻」とも呼ばれているそうです。食べるのはこの水管で、外型と違い、その内部は食欲をそそる奇麗な白色です。

海茸は、現在は、輸入が多いですが、かつてはの有明海で多く生息し、一般的な食用貝でした。弊社も有明海の漁師の方から分けていただいておりました。

「うみたけねじり」という長い棒(柄)の先に長さ40cm位の棒状の金具を十の字に付けたもので、この金具を水中に入れて回転させ、長く伸びた水管をからませて取られていました。

しかし、有明海では諫早湾の干拓等の影響なのか、多くの海産物が壊滅的な不漁に襲われています。この海茸もその例に漏れず、10数年前から突然採れなくなってしまったとの事です。しかし、まだまだ今からの事ですが、復活の兆しも出てきてるとのことです。

海茸の食べ方としては、取れたての新鮮なものは、少し洗って生のまま適度な大きさに切り、刺身や酢ヌタ又は三倍酢で食べたり、炒め物にしたりします。

しかし何と言っても干物、特に一夜干しをあぶって食べるのが最高にうまいと言われています。水管がもつ本来のうま味と有明海の泥の風味が混じり合い何とも言えない味となるそうです。スルメのような噛めば噛むほど旨味がでるといった感じだそうです。また、そのまま食べても十分ですが、一味とマヨネーズをつけるとさらに美味しさが増しますそうです。

干し海茸

また、粕漬けの原料としても利用されています。

海茸粕漬け

海茸の粕漬け
 二枚貝の水管である珍味“海茸”を刻んで京都伏見の酒蔵から入荷した銘酒酒粕を使用した酒粕を踏み込み時間をかけて熟成させた酒粕に水あめ、砂糖等を合わせ味付けをした調味酒粕に漬け込んだ粕漬けです。独特の風味と歯ごたえがあり、一度は食べてみたい郷土色豊かな粕漬けです!

海茸粕漬け

干し海茸や海茸粕漬けは、通販や地元お土産店等で販売されています。